スパイラル巻管更生工法
下水道管きょ更生工法(製管工法)
SWライナー工法は、下水道管きょ更生工法(製管工法)として、平成26年7月7日、日本下水道新技術機構の建設技術審査証明書を取得しました。
スピーディーで経済的なSWライナー工法
下水道管きょは、年々老朽化が進み、管更生の必要性が高まっています。特に下水道管きょでは、内部腐食、クラック、管きょの接合部からの侵入水や木の根侵入等の多くの問題を抱えており、供用水を流しながら更生できる技術が必要とされています。
しかしながら、供用中の下水道管きょを更生するにあたっては作業員の安全確保に留意すべきであり、菅きょ内における作業は極力避けるべきです。
SWライナー工法は、このような多くの問題を抱えるΦ800mm以上の中大口径管を非開削でかつ供用水を流しながら更生が可能となるよう、また管きょ内における作業を最小限とするよう開発されたものです。
供用下でも施工が可能
供用中の流れを止めることなく施工できるため、事前調査等により既設管の改修が必要となれば、地域生活に影響を及ぼすことなく速やかに工事を進めることができます。
マンホール内に設置した製管機に材料(ストリップ)を供給し、かん合部に接着剤を塗布しながら螺旋状に製管し、既設管内へ管体を送り込みます。作業員が管内に立ち入らずに製管を進めることが出来るので、作業の安全確保につながります。
充填の際も流下する下水を止めることなく、供用状態を保ったまま充填が行えるので、水替え等の作業が必要ありません。
また、充填時には、材料の強度と供用水の貯蓄によって、支保工を必要とせず充填が行えるので、管内作業を極力省くことができ、施工時の安全性が向上しています。
継手のない連続構造
ストリップは吟味されたかん合形状によって端部同士がしっかりと組み合う構造です。更に、このかん合部に接着剤を塗布しながらスパイラル状に製管する為、強固なかん合部となり、水密性の高い一体的な更生管が形成されます。
コンパクトな施工機材
製管機や製管ケージは、マンホール内で組み立てることが可能な、コンパクト設計になっています。地上での作業用車両も特殊なものは不要です。
- 製管機
- 製管ケージ
- 油圧ユニット
- 接着剤自動供給機
- 接着剤供給容器
などが1セットになります。
管きょ内作業の軽減
支保工が不要
支保工を組んで充填時の抗浮力を確保したり、支保工で充填による変形の防止をする必要がありません。SWライナー工法は、流下する下水を管内に溜めることで、充填に対する抗浮力とし、ストリップの剛性で充填圧力に耐えることが出来ます。
作業員の管内作業が減るので、不慮の流下など、作業リスクが大幅に軽減できます。
パワフルな元押し式製管機
元押し式で長距離の製管が可能な、非常にパワフルな製管機です。
作業員は管きょ内を製管機と一緒に進む必要がなく、マンホールにいながら製管が行えるので、管きょ内での作業が大幅に軽減され、製管作業の安全性向上が図れます。
屈曲や隙間、段差をものともせず製管できるので、様々な状況の管きょへ適用できます。
スピーディーで経済的
工場製品を専用機械でマンホール内で製管し、管きょ内へ送り込むだけの簡単な施工方法である為、迅速かつ容易に安定した品質の菅更生工事を施工することが出来ます。
耐震性の適用範囲
下水道管きょの耐震性は、管径によってその検討方法が異なります。
“管きょ更生工法における設計・施工管理のガイドライン(案)、(平成23年12月、(社)日本下水道協会)”では、Φ800以上、Φ1,000未満の管きょに対しては、管軸方向と鉛直断面方向の2方向の検討必要、Φ1,000以上については、鉛直断面の1方向の検討が必要とされています。
SWライナー工法は、審査証明において、Φ800以上1,000未満の管きょについてはレベル1地震動相当の「管軸方向の耐震性」を確認しております。
また、Φ1,000以上の菅きょについては、耐震計算によりレベル2地震動相当の耐震性を有することを確認しております。
耐薬品性能
ストリップは、「下水道用硬質塩化ビニル管(JSWAS K-1)の浸漬試験に定められる各試験液に対し、質量変化度±0.2mg / ㎠以内の耐薬品性能を有することを確認しています。」